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日本の健康寿命の現状と医療従事者/トレーナーが果たすべき役割とは?

はじめに

厚生労働省が2024年12月に公表した最新データによれば、2022年(令和4年)の日本の健康寿命は男性72.57年、女性75.45年となった。一方、令和6年(2024年)簡易生命表によれば、2024年の平均寿命は男性81.09年、女性87.13年であり、健康寿命との差は男性約8.5年、女性約11.7年という結果が明らかになっている。

この数字が意味するのは、人生の最後の約9〜12年間を、何らかの健康上の問題で日常生活に制限を受けながら過ごしているという現実である。柔道整復師、鍼灸師、理学療法士、スポーツトレーナー、セラピストとして、私たちはこの「不健康な期間」をいかに短縮し、健康寿命を延ばすかという課題に直面している。


健康寿命とは何か

健康寿命の定義と測定方法

健康寿命とは、厚生労働省によれば「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されている。国民生活基礎調査の質問に基づき、簡易生命表と組み合わせて算出される。

平均寿命と健康寿命の差が示すもの

平均寿命と健康寿命の差は、「不健康な期間」すなわち介護や医療を必要とする期間を意味する。この期間が長いほど、個人のQOL(生活の質)が低下するだけでなく、医療費や介護費の増大という社会的課題にもつながる。2022年の健康寿命データと2024年の平均寿命を比較すると、この差が男性約8.5年、女性約11.7年となっており、依然として大きな課題となっている。


令和4年(2022年)健康寿命と令和6年(2024年)平均寿命の最新データ

健康寿命と平均寿命の比較

厚生労働省「健康寿命の令和4年値について」「令和6年簡易生命表」によれば、以下の通りである:

項目男性女性
健康寿命(2022年)72.57年75.45年
平均寿命(2024年)81.09年87.13年
平均寿命との差(推計)約8.5年約11.7年
前年比(平均寿命)横ばい-0.01年

2024年の平均寿命は、男性が前年と横ばい、女性は0.01年下回る結果となった。平均寿命の伸びが鈍化傾向にある中、健康寿命をいかに延ばすかがより重要な課題となっている。

都道府県別健康寿命ランキング

健康寿命には地域格差が存在する。2022年のデータでは、男女ともに静岡県が第1位(男性73.75年、女性76.68年)、岩手県が最下位(男性70.93年、女性74.28年)となった。最長と最短の差は男性で2.82年、女性で2.40年であり、地域による生活習慣や環境の違いが健康寿命に影響を与えていることが示唆される。


健康寿命が短縮する主な要因

日常生活制限の主な原因

厚生労働省のデータによれば、日常生活が制限される主な要因は以下の3つである:

  1. 認知症:高齢化に伴い増加傾向。軽度認知障害(MCI)の段階での早期発見・介入が重要
  2. 脳血管疾患(脳卒中):突然の発症により大きな障害が残る
  3. 高齢による衰弱(フレイル):筋力低下、転倒リスクの増大

これ以外にも、関節疾患、骨折・転倒、心疾患などが健康寿命を短縮する要因として挙げられている。

生活習慣病との関連

これらの疾患の多くは、糖尿病、高血圧、脂質異常症といった生活習慣病と密接に関連している。特に注目すべきは、これらの疾患の多くが予防可能であるという点である。適切な運動、栄養管理、ストレス対策により、発症リスクを大幅に減らすことができる。

運動器疾患の影響

柔道整復師、理学療法士などが専門とする運動器疾患も、健康寿命に大きく影響する。腰痛、膝痛などの慢性疼痛は、活動性の低下を招き、それがさらなる筋力低下や生活習慣病のリスク増大につながる悪循環を生み出す。


医療従事者/トレーナーとして健康寿命延伸に貢献するために

予防的介入の重要性

柔道整復師、鍼灸師、理学療法士、スポーツトレーナー、セラピストは、疾患の治療だけでなく、予防的介入において重要な役割を担っている。

具体的には:

  • 運動器の健康維持:筋力トレーニング、バランス訓練による転倒予防
  • 姿勢改善と痛みの軽減:慢性疼痛の管理により活動性を維持
  • 生活習慣指導:運動習慣の定着、適切な身体活動の推奨
  • フレイル予防:高齢者の身体機能維持・向上支援

多職種連携による包括的アプローチ

健康寿命の延伸には、単一の専門職だけでは限界がある。医師、看護師、栄養士など、多職種との連携により、包括的な健康支援を提供することが不可欠である。地域包括ケアシステムの中で、私たち医療従事者は地域住民の健康を守る重要な役割を果たしている。

個別化されたアプローチの実践

健康寿命延伸のためには、一律のプログラムではなく、個々の身体状態、生活環境、目標に合わせた個別化されたアプローチが重要である。

  • 高齢者には:転倒予防、認知機能維持を重視したプログラム
  • 中年期には:生活習慣病予防、運動習慣の確立
  • 若年期には:正しい身体の使い方、生涯続けられる運動習慣の基盤づくり

おわりに:健康寿命延伸のために私たちができること

2022年の日本の健康寿命は、男性72.57年、女性75.45年という結果となった。一方、2024年の平均寿命は男性81.09年、女性87.13年であり、両者の差である「不健康な期間」は男性約8.5年、女性約11.7年となっている。この期間をいかに短縮するかが、個人の幸福と社会の持続可能性にとって極めて重要な課題である。

厚生労働省のデータが示すように、健康寿命には地域差があり、静岡県と岩手県では約3年の差がある。この差は、生活習慣、環境、医療・介護サービスへのアクセスなど、多くの要因が複合的に影響している結果である。

柔道整復師、鍼灸師、理学療法士、スポーツトレーナー、セラピストとして、私たちは日々の臨床実践において、クライアント・患者の健康寿命延伸に直接貢献できる立場にある。

健康に携わる私たちとして、何よりも大切なのは、一人ひとりの患者に最適なサポートを日々模索しながら介入を行なっていくこと。画一的なアプローチではなく、個々の身体状態、生活背景、価値観を理解し、その人にとって最善の健康づくりを共に考え、実践していく姿勢が求められる。

予防的介入、早期発見、適切なリハビリテーション、生活習慣指導──これらすべてが健康寿命の延伸につながるkらこそ、私たちの日々の臨床実践が、患者一人ひとりの「不健康な期間」を短縮し、より長く、より質の高い人生を送れる可能性を高めることにつながります。

今日、私たちが接する一人ひとりの患者に対して、最善のケアを提供すること。それが、日本全体の健康寿命延伸という大きな目標への、確実な一歩となるだろう。


参考情報


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著者:ミラウェルの中の人
mirawell メディアディレクター

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ミラウェルのメディアディレクター
これまで、約130を超えるセミナーコンテンツの
プロデュース/制作/集客/ディレクションを担当。

<保有資格>
・柔道整復師
・NSCA-CPT
・JADP認定スポーツメンタルトレーナー

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