ポイント
・SAQトレーニング(スピード・アジリティ・クイックネス)は、瞬発系の能力を総合的に高めることを目的とした複合的な運動様式。サッカーのような方向転換や加速が頻繁に起こるスポーツでの活用が注目されている。
・これまで個別の研究は多く存在したが、統一的にその有効性を評価したメタ分析は限定的だった。
・本研究では、ランダム化比較試験(RCT)のみに絞って系統的レビューを実施。SAQの身体的効果について科学的根拠を定量化した。
はじめに
サッカーにおいては、スプリント、方向転換、ジャンプ、ドリブルといった動作が頻繁に求められる。従来のフィットネス指導では、これらを個別に鍛える傾向があったが、SAQトレーニングはそれらの能力を統合的に向上させる戦略として注目されている。
Min Sunらは、健康なサッカー選手を対象に、SAQがどのような身体的効果を持つのかを厳密に評価することを目的とし、2024年時点での高品質なエビデンスをまとめた。
この論文は『PLOS ONE』に2025年に掲載された。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40170059/
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