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オメガ3脂肪酸の世界的な摂取不足と健康への影響

はじめに

オメガ3脂肪酸は、魚介類などに含まれる多価不飽和脂肪酸であり、なかでもEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)は健康維持に重要な脂肪酸として知られる。2025年にNutrition Research Reviewsへ掲載された系統的レビューでは、健康な人を対象として、世界各国のオメガ3脂肪酸の摂取推奨量と実際の摂取状況を比較している。その結果、世界人口の約76%がオメガ3脂肪酸の推奨摂取量を満たしていないことが示された。

ポイント

多くの国では、EPAとDHAを合わせて1日250〜500mg程度の摂取が推奨されている。一方、西洋諸国ではEPA・DHAの平均摂取量が1日100〜200mg程度にとどまるとされ、推奨量との間に大きな差が存在する。さらに、国や地域によって推奨量そのものにもばらつきがあり、統一された基準の必要性が指摘されている。

オメガ3の摂取不足は、心血管疾患や精神・認知機能に関する健康問題との関連が報告されている。ただし、「摂取量を増やせば疾患を予防できる」と単純に解釈することはできず、特に健康な一般人に対するサプリメントの一次予防効果については研究結果にばらつきがある。

内容の中でのトピック①:オメガ3は「量」だけでなく「種類」に注目

オメガ3脂肪酸には複数の種類があり、EPA・DHAと植物油などに含まれるα-リノレン酸(ALA)は同じオメガ3でも役割が異なる。EPA・DHAは魚介類に多く含まれ、身体が直接利用できる形の脂肪酸となる。
研究では、EPA・DHAの摂取量が少ない集団が世界的に多いことが示されている。トレーナーが栄養指導を行う際には、「オメガ3を摂る」という表現だけで終わらせず、魚介類の摂取頻度や食事内容を確認することが重要となる。

内容の中でのトピック②:サプリメントは不足を補う選択肢の一つ

魚介類の摂取量が少ない人や、妊娠などによって栄養需要が変化する時期では、サプリメントによってEPA・DHAを補うことが選択肢となる。一方、健康な一般人がサプリメントを摂取することで得られる一次予防効果は限定的、または対象者によって異なる可能性がある。
そのため、トレーナーや柔道整復師がクライアントへ伝える際には、「オメガ3が不足しているから全員サプリメントが必要」とするのではなく、まず魚介類を含む食事内容を確認し、不足している場合に補助的な選択肢として考える姿勢が重要となる。

参考文献・引用元
PC Calder, AL Cawood, C James, F Page, S Putnam, AM Minihane. Nutrition Research Reviews, 2025.
Consensus「Systematic review indicates 76% of global population fails to meet omega-3 intake recommendations」 Consensus Evidence Review⁠