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不安定な表面が腕立て伏せ時の肩甲骨安定筋群の筋活動に与える影響

ポイント

・パソコンを使った作業は、肩周りや背中に負担をかけ、姿勢が悪くなる原因となり肩甲骨の動きが正常でなく、肩の機能が低下する状態を指し、肩甲骨を安定させる筋肉群の弱化や、肩甲骨の位置異常によって肩甲骨不安定症が引き起こされる。
・腕立て伏せは肩甲骨の安定化に効果的な運動として広く認識されているが、使用する支持面(安定/不安定)の違いや腕立て伏せのバリエーションによって結果が異なるため、確かな結論を出すことが難しいとされている。
・不安定な表面で腕立て伏せを行う際の肩甲骨周囲筋群の活動を調べ、肩甲骨不安定症(肩甲骨の異常な動き)がない人々における筋活動の変化を明らかにし、実際にどの筋肉が肩甲骨の安定化に有効なのかを理解する。

はじめに

Ramin Arghadehらは肩甲骨の安定化における文献を徹底的に調査した。最終的に38件の研究を選定し、それらのデータをメタアナリシス(統合)を用いて分析、比較を行った。

この論文は『Frontiers in Physiology』に2023年に掲載された。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38116582/

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