ポイント
アレルギー疾患(喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎など)は、IgEおよびTh2サイトカインを介した異常な免疫応答を特徴とする慢性炎症生疾患であり、近年世界的に有病率が増加している。
食事成分は、宿主および腸内細菌叢由来の代謝物を通じてアレルギー性炎症経路を調節しており、特に、ビタミンA・D・E、亜鉛、鉄、セレン、食物繊維、脂肪酸、植物化学物質が2型炎症の抑制を通じてアレルギー疾患の予防改善に有効とされている。
さらに単一栄養素だけでなく、植物性食品中心の食事パターンがアレルギー症状の軽減に有効である可能性が示唆されている。
はじめに
アレルギー疾患は、異常な免疫応答によって引き起こされ、近年特に先進国や、西洋化が進む国々で増加しており、発症には遺伝因子と環境因子の相互作用が関与し、西洋型食生活はリスク因子である一方、地中海型食生活は予防的に働く可能性が示されている。
食事成分は、腸内細菌叢の構成や代謝に影響を与え腸管バリア機能や免疫恒常性の維持に重要な役割をはたし、さらに短鎖脂肪酸、胆汁酸抱合体、トリプトファン代謝物などの細菌代謝物は、腸-肺軸や腸-皮膚軸を介して遠隔臓器のアレルギー性炎症を調節し、栄養素やその代謝物は、上皮細胞や免疫細胞に作用し、シグナル伝達経路やエピジェネティック制御を通じてアレルギー炎症の各段階を調節し、特にビタミンA・D・E、亜鉛や鉄などのミネラル、食物繊維、脂肪酸などがアレルギー疾患の予防や治療に有用である可能性が示されている。
この論文は2023年8月22日にMDPIにて掲載された。
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