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不眠症患者の慢性疼痛増加の危険因子

ポイント

・中国の研究チーム(Liu Liu ら)によって実施された臨床研究であり、不眠症患者における慢性疼痛の発生率とその危険因子を分析した研究。
・不眠症患者では睡眠の質の低下や気分障害(抑うつ・不安)が慢性疼痛の増加と有意に関連していることが示された。特に、睡眠障害と心理的要因が重なることで慢性疼痛のリスクがさらに高まる可能性が示唆された。

はじめに

この研究は、不眠症患者における慢性疼痛の発生と関連因子を明らかにすることを目的として実施された臨床研究である。
慢性疼痛は世界的に大きな健康問題となっており、生活の質(QOL)の低下や社会活動への制限など、個人および社会に大きな影響を及ぼすことが知られている。近年では、慢性疼痛の発症には身体的要因だけでなく、睡眠障害や心理的ストレスなどの心理社会的要因が深く関与している可能性が指摘されている。
特に不眠症は、入眠困難や中途覚醒などを特徴とする睡眠障害であり、抑うつや不安などの精神的問題と密接に関連していることが知られている。また、睡眠の質の低下は疼痛感受性を高める可能性があり、不眠症患者では慢性疼痛を併発するリスクが高いと考えられている。
しかし、不眠症患者においてどのような要因が慢性疼痛の発症や増悪に関与しているのかについては十分に明らかになっていない。そこで本研究では、不眠症患者を対象として慢性疼痛の有病率を調査するとともに、睡眠の質や心理状態などの要因が慢性疼痛とどのように関連しているかを分析することを目的として研究が行われた。
本論文は、『Dovepress Talor & Francis Group』に2025年6月23日に掲載された。
引用元:https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC12204221/ 

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