ポイント
・アスリートにおける栄養不足や強いストレスは、
免疫システムの機能低下を招き、スポーツ障害や疾病リスクを高める。
・怪我をすると身体活動による健康、
パフォーマンス向上効果が失われ
更なる不調を引き起こす悪循環が生じる。
・怪我のリスク軽減、回復促進、リハビリ期間短縮には、
エネルギー・タンパク質・炭水化物・脂肪・
微量栄養素を状況に合わせて最適化することが重要で、
サプリメントは欠乏症がある場合のみに
限定して使用すべきである。
・臨床栄養の知識を持つ医療専門家は、
障害の予防から回復まで重要な役割を担い、
栄養介入はアスリートの健康管理における
包括的アプローチの中核となる。
はじめに
臨床スポーツ栄養は、
アスリートが高強度のトレーニングや
代謝ストレスにさらされる際の
免疫機能障害やケガの予防・治療に
重要な役割を果たす。
定期的な身体活動は
特定集団の代謝調節にも役立つが、
適切な栄養戦略がなければ、
睡眠不足や不安などの生活ストレスと
相まって免疫機能を抑制し、
病気や傷害のリスクを高める可能性がある。
そのため、運動や回復期の代謝需要を満たす、
エビデンスに基づいた栄養介入が不可欠である。
また、文脈理解のためには、
有酸素運動や筋トレなどの意図的な「運動」と、
日常や職業での活動を含む広い概念である
「身体活動」を区別する必要がある。
この論文は2025年1月17日に
CLINICAL NUTRITION ESPENに掲載された。
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