今回は座位に関する見解と解決方法について述べていく。近年、バイオメカニクスや病態把握する科学が進み、明るみになるにつれて「座ることは悪である」という認識が強いように感じている。特にウェルネスワーカー(トレーナーや治療家)の方々がそういった情報を、クライアントや患者さんとの会話の中で、一度は話題にするくらいのトピックであろう。
では、どのような解釈をしていけば良いか、一見解を述べていく。
「悪影響は、座っていることではなく、長時間同一姿勢であること。」
座位の姿勢そのものが悪となっているため、問題となっているムーブメントとエクササイズの不足に目を向けなくなってしまいがちである。職場環境を整える一環としてスタンディングデスクに切り替え、まだエクササイズはしていないけれど、健康的な選択をしていると考えている方が多いと感じる。
これは後進的な考え方で、問題となっている部分が見失われがちである。
身体は、1日を通してかかる負荷やストレスに良く適応する。つまり、1日中座っていれば、身体はそれに適合するわけである。そして股関節・胸椎などの可動性を失うでしょう。
コアは基本的に座っているときには必要ないので、他の活動には、もう必要ないと身体(脳)は判断する。また、大臀筋、肩甲骨後傾に関わる筋群や肩関節インナーマッスルなど座っている間は使用頻度が減り、時間の経過とともに弱化していく。
1日座ってばかりで、この姿勢をもとに戻したり、運動したりすることがないと、身体をこのストレスに適応させて、最も効率よく座る人に変化させる。
文字通り、座位を保持する動作が、とても上手くなるわけだ。
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