学生スポーツ選手をはじめ、社会人のスポーツ愛好家もしくはスポーツ選手が怪我をして来院した時に最初に思い浮かぶ症状はなんだろうか?
日本スポーツ協会が出しているデータを見ると、最も多いケガは手・指の突き指で20%次で多いのが足関節捻挫で15%を占める。
突き指にしても足関節捻挫にしても、不慮の事故で予防しようがない怪我ももちろんあるが、予防しておくことで防げる怪我も中には多く存在する。
普段学生スポーツ選手を見ていく中で特に予防した方が良い、もっと予防ができると感じる足関節捻挫について数回に渡り紹介する。
まず、足関節の捻挫をしやすい人によくある特徴だが、
1,関節の不安定性
2,筋力、筋持久力の不足
3,柔軟性の不足
4,運動遂行技術(フォーム)の問題
5,過体重
6,足に合っていないシューズ
7,練習や試合のフェーズの問題
がある。
関節の不安定性は一度受傷したことのある選手もしくは女性選手に多く見られる。
一度受傷すると靭帯をはじめとする周辺組織が緩んでしまうことはみなさんご存知かと思うが、靭帯が緩んでしまうとそれを補うために周辺の他組織への負担が大きくなる。
その中でも筋肉の負担は大きくなってくるが、筋肉が不足している場合もしくは筋肉のバランスが不十分だった場合、再受傷につながる。
また、女性の場合、生理周期によって関節のゆるさが若干変わってくる。排卵期はホルモンの影響で全身の関節が緩みやすく、この期間は足関節でも捻挫をしやすいという結果も出ている。
今回は一度受傷したことがある選手もしくは女性アスリートの足関節の安定性を高めるためのエクササイズを紹介する。もちろん予防としての効果は高いので上記に当てはまらない選手でも実施することをお勧めする。