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スプリント能力に対するレジスタンストレーニングの効果

ポイント

・スプリントパフォーマンスは、
地面反力の発揮速度/方向制御能力/筋出力のタイミングに依存する。

・本研究は、スプリンターに対する
レジスタンス系トレーニング(RBT)の効果を
総合的に検証したシステマティックレビューであり、
対象は「4週間以上の介入」「10〜100mスプリント評価」を
満たす競技スプリンター(成人男性)を対象とした5件の研究であり、
介入法は固定式レジスタンストレーニング
(スクワット、ハーフスクワット、デッドリフト等)と、
ロコモーター抵抗トレーニング
(スレッドプル、負荷付きスプリント等)の2種類に分類された。

・結果として、3件の研究で有意なスプリントタイムの短縮
(2〜5%の改善)が報告され、
特に10〜30mの加速局面において顕著な効果が認められた。

・RBTは単独でも効果的であるが、
プライオメトリクスや速度特化型トレーニングと
組み合わせることで、
より高いパフォーマンス向上が期待できると示唆された。

はじめに

レジスタンストレーニング(RBT)は、
これらの要素を改善する基礎的手段として、
競技スプリンターのトレーニングに取り入れられている。

しかし、純粋なスプリンターを対象に
、RBTの効果を体系的に整理した研究は限られていた。

Bolgerらは、RBTがスプリント能力
(特に10〜100mタイム)に
どのような影響を与えるかを明らかにするため、
既存の介入研究をレビューし、
固定式(スクワット等)と動的抵抗(スレッドプル等)の
効果を比較した。

この論文は
『Journal of Strength and Conditioning Research』に
2016年に掲載された。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25268287

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