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月経前症候群の女性におけるグループ認知行動療法による健康関連QOLへの影響

ポイント

・月経前症候群(PMS)は、月経周期の黄体期に出現する不安、抑うつ、疲労、怒り、易刺激性、睡眠や食欲の変化、身体的な不快感など多岐にわたる症状を伴う。

・認知行動療法(Cognitive Behavioral Therapy: CBT)が 月経前症候群(PMS)の女性の健康と生活の質を改善する効果的な介入であることを示している。

・PMSの治療研究は主に身体的介入に偏っており、心理社会的介入の検討は限定的である。しかし薬物療法に副作用への懸念を抱く女性も多く、非薬物的アプローチの重要性は高まっている。

はじめに

本研究は、グループCBTがPMSの症状を抱える女性の健康関連の生活の質に与える効果を検討することを目的とした。

先行研究では、教育的介入やリラクゼーションを取り入れた心理社会的アプローチも有効であることが報告されていた。

本研究では、イラン・テヘランのシャヒード・チャムラン大学に在籍するPMSを有する女子学生40名を対象とし、無作為に介入群と対照群に割り付けた。介入群には10回のCBTセッションを実施し、対照群にはいかなる治療も行わなかった。

この論文は2016年3月15日Iranian Journal of Psychiatry and Behavioral Sciencesに掲載された。

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